


昨晩は Jazz Destroyers で一緒にフロントを形成しているアルト サックスのアーキィーのライブを観に、新宿 PIT INN へ行って来ました。今回のライブにおけるリーダーはドラムの片桐和生さん。下記の出演者リストを見れば、姓が同じで片諱である "和" の字が名前に含まれるので、二人の片桐さんが親子か親類であることは一目瞭然なのですが、和生さんは正真正銘アーキィーのお父さん。
片桐 和生 (Drums)
立花 洋一 (Piano)
山村 隆 (Bass)
片桐 智和 (Alto Saxophone)
アケミ (Vocal)
山口県を拠点に活動されている和生さんが、年に 1 回東京で公演する機会にアーキィーが加わる形です。その名も「片桐和生とジャズ ブリッジ」。素晴らしいネーミングだと思います。ジャズという音楽により、世代や地域を超える架け橋になろうという意気込みが感じられました。
アーキィー本人は謙遜して「自分はおまけ的な存在」とか言っていましたが、アーキィーのオリジナルはピアニストの立花さんのオリジナルよりも多く披露されていたし、各セットの冒頭以外は出っぱなし。大御所ミュージシャンであるお父さんのトリオに引けを取らない、堂々とした演奏を聴かせてくれました。和生さんも、息子さんをフロントに擁することに留まらず、息子さんの作った曲を一緒に演奏できるのは、この上ない喜びだと思います。父親冥利に尽きるでしょう。
和生さんの東京公演を盛り上げようと、アーキィー自身、精力的に宣伝活動も展開。強い父子愛が感じられました。その成果もあり、両国ジャズ関係だけでも、百さん、カッパさん、深瀬さん、両太両華夫妻、しゅんさん、JD メンバーと、大応援団で集客に貢献。会場全体を見渡しても、月曜日のライブとは思えないぐらい多くのお客さんが演奏を見守っていました



和生さんのドラムに触れるのは初めての機会でしたが、何といますか、演奏に豊かな表情があります。ドラムで歌っている感じがいたします。風貌は似ていませんが、演奏における表情の豊かさは、親子で共通するものを感じました。
ピアノの立花さんの演奏に一番感銘を受けたのは絶妙の間。演奏における間の取り方は、簡単そうで一番難しい部分です。アーキィーのプレイに対しても、ぐっとバッキングを抑えて、ここぞというときに盛り立てます。MC も独特な語り口で、楽しませていただきました。
ベースの山村さんはペダルトーン (弦楽器では何て言うのでしょう?) からネックが無い部分まで弦を縦横無尽に走り回るベテラン。カッコイイですね。前に座っていた Ohjiro さんも見入っていました。
ボーカルのアケミさんの容姿や歌声はもちろん素敵ですが、スキャットでインプロバイズする際の音程の正確なこと。詳しくは聞きませんでしたが、恐らく器楽もちゃんと習得されているのではないかと思います。
演奏された曲はスタンダードから 50 ~ 60 年代のヒット ソング、そしてオリジナルと、オトナな雰囲気の選曲が多かった印象があります。客席からクールに演奏するアーキィーを観ていて「あー、このプレイヤーと普段一緒に演っているんだな~。」と思うと、何だか不思議な気持ちになりました。
だいたい JD のメンバーは皆、芸風違うし、1 つのバンドとして纏まって活動できているのは、ある意味奇跡だと思います。